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矯正コラム
歯列矯正における抜歯から装着までの流れ
公開日:2023.03.01
歯列矯正では、口腔内の状態によってはどうしても抜歯が必要になることもあります。もちろん、その際には噛み合わせなどに影響の少ない歯を選んで抜歯を行いますが、健康な歯を抜くことに対して抵抗感があるという方も少なくないはずです。
そこで今回の記事では、抜歯が必要になるケースや治療の流れについて詳しく解説していきたいと思います。歯列矯正をご検討の方は、ぜひ参考になさってください。
目次
歯列矯正で抜歯が行われるケースとは
歯列矯正というと「必ず歯を抜かなければならない」と思われがちですが、抜歯が必要かどうかは患者様の口腔内の状態によっても異なります。では、どのような場合に抜歯が必要になるのでしょうか。
歯列矯正で抜歯が行われる主なケースとしては、歯の数や大きさに対して顎の骨格が狭く理想の歯並びにするためのスペースが足りないときが挙げられます。十分なスペースがないまま無理に矯正をしてしまうと、噛み合わせや歯茎にトラブルが生じてしまうこともあるため、こういったケースでは抜歯を行うのが一般的です。
また、親知らずが生えていて歯並びに影響を与えている場合も抜歯が必要となるケースが多いでしょう。親知らずというのは、大人になってから生えてくる、前歯から数えて8番目の奥歯で、この歯が横向きや斜めに生えている場合には歯並びへ影響を与えるため抜歯を行います。
歯列矯正で抜歯が行われるケースについて詳しく知りたいという方は、別記事「歯列矯正に抜歯が必要なのはどんなケースでどんな理由?」をご覧ください。
抜歯から矯正器具の装着までの流れ
次に、抜歯が必要になった場合の治療の流れについて、詳しく見ていきましょう。
精密検査
初診カウンセリングで、患者様の歯並びに関する悩みや治療法に関する希望などをお聞きした後、精密検査を行うのが一般的です。口腔内のレントゲンや歯型採りに加え、レントゲンよりも高精度な画像診断ができるCTを用いて、歯や顎などの状況を念入りに調べていきます。この精密検査は、患者様にとってより最適な治療方法・治療方針を決定するうえで大切な工程です。抜歯が必要かどうかの確認もこの時点で行われます。
抜歯
精密検査によって歯を抜く必要があると判断された場合、後日抜歯の処置を行います。クリニックによって考え方は異なりますが、1回の通院で1本の抜歯となるのが一般的です。また、抜歯対象の歯が斜めに生えていたり、親知らずが歯茎に埋まっていたりなどして難抜歯となりそうなケースでは、クリニックが提携している口腔外科で抜歯を行う場合もあります。
なお、矯正治療のための抜歯は原則として保険適用外となるため、1本あたり5,000円〜10,000円の自己負担が発生します。
1週間~1ヶ月程度、間を開ける
抜歯から矯正装置の装着までは、通常1週間〜1ヶ月ほど間を開けます。これは、抜歯によって歯茎に空いた穴が塞がるのを待つための期間です。
矯正器具の装着
歯茎を含めて口腔内の状態が落ち着いたら、いよいよ矯正器具の装着へ移ります。治療方法や使用する矯正装置の種類によって通院の頻度は異なり、治療期間は軽度の治療で3ヶ月〜1年、中程度の治療では1年〜3年ほどかかるのが一般的です。
抜歯から装着までの流れについての注意点
ここまでは、抜歯が必要になるケースと抜歯から矯正器具装着までの流れについてご紹介しました。実際に抜歯を伴う矯正治療が必要になった場合には、以下の点にも注意が必要です。
矯正後に抜歯の場合もある
矯正治療をする際には、矯正器具装着前に抜歯を行うのが一般的ですが、治療途中で親知らずが生えて来てしまった場合には、矯正器具装着後に口腔外科などで抜歯を行うこともあります。また、クリニックによっては矯正前に親知らずだけを抜歯し、それ以外の歯はあえて器具装着後に抜歯を行うケースもあります。これは、ワイヤーによって力がかかることで歯が抜けやすくなるためです。
安易に抜歯せず、よく確認する
矯正治療は、全てのケースで必ず抜歯をしなければいけないというわけではありません。歯を動かす十分なスペースがある場合など、口腔内の状態によっては非抜歯で矯正治療が可能です。まずは安易に抜歯をせず、担当の歯科医師の説明をしっかりと聞き、本当に適切かどうかを確認しておくことが大切でしょう。
装着後もお口や矯正器具のお手入れを丁寧に
矯正器具は歯に装着したらあとはお任せ…というわけではありません。虫歯をはじめ、さまざまな口腔内のトラブルを防ぐためにも、矯正器具の装着後は口腔内や矯正器具のお手入れもしっかりと行っていきましょう。
今回の記事では、抜歯から矯正器具装着までの流れをご紹介しました。歯を抜く必要があるかどうか、また抜歯を伴う場合にどのようなスケジュールで治療が進むのかは、口腔内の状況や歯科医師ごとによって異なります。安心して治療を受けるためにも、心配なことや気になることは事前にしっかりと確認しておきましょう。
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