矯正コラム
マウスピース矯正中の歯磨きについて

マウスピース型矯正装置の魅力の一つは、食事の際に装置を外せることではないでしょうか。歯列矯正は1年、2年と長い治療期間になることが多いため、自分の好きな食べ物を我慢せずに食べられることは嬉しいですね。食生活を楽しみつつ、計画通りに矯正を進めるためには歯磨きがとても大事なことを知っておきましょう。

装着前には必ず歯磨きをしましょう

食事の前はもちろん、水を飲むとき以外はマウスピースを外すようにしましょう。
お茶やコーヒーなど色の濃い飲みものは、歯やマウスピースに色がつくイメージもしやすく、飲食を控えていただきやすいかと思います。一方、着色の心配がなさそうなスポーツ飲料や砂糖が含まれている甘い飲み物も注意が必要です。マウスピースを装着している間は唾液が歯の表面に行き渡らないため、虫歯や歯周病になりやすい口内環境です。そこに甘い飲み物が長時間マウスピースと歯の間に留まってしまう状態はとても危険なことです。
水を飲む時以外の飲食はマウスピースを外し、歯磨きをしてから再度装着するようにしましょう。

どうしても歯磨きができない時は？

しかしながら、学校や職場などの外出先での食後には、どうしても歯磨きができない時があります。歯磨きができなかったからとマウスピースを装着しない時間が長くなると、マウスピースがフィットしなくなり、治療が計画通りに進まず期間が延びたり、最悪マウスピースの作り直しになる可能性もあります。1日20時間以上の装着を守ることもとても大切なことです。
歯磨きができない時はうがい薬を使ったり、デンタルフロスで歯間の汚れを取ってあげると良いでしょう。外出時用の歯ブラシやうがい薬、フロスのセットを携帯すると安心です。ゆっくり歯磨きができる環境になったら、念入りに歯磨きをして歯の汚れを落としましょう。そして、マウスピースの洗浄も忘れずにしてから装着してください。

もし、こまめに歯磨きをしたり、いろいろ工夫してケアをしてみたけれど、きちんと歯磨きができているかなどの不安がある時は、ぜひ担当医や歯科衛生士さんに相談してください。矯正治療は、患者様の協力があってこそ計画通りに進みます。お一人お一人に合ったケアを一緒に考え、お悩みを解消していきましょう。