矯正コラム
インビザラインによる変化はいつわかる？ 効果実感までにかかる時間

インビザラインでの歯の移動量について

インビザラインでは、患者様一人ひとりに合ったオーダーメイドのマウスピースを作成します。マウスピースは理想的な歯並びをゴールとして、現状の歯並びから少しずらすかたちで作られており、その差によってかかる力を利用して歯を動かしていくのが基本的な仕組みです。

インビザラインでは最初に一人あたり数十枚のマウスピースを作成し、1週間程度を目安にして新しいものへ交換していきます。歯の移動量については、個人差はありますが、一枚でおよそ0.25mmというのがひとつの目安です。

インビザラインで変化がわかるのはいつから？

では、実際にインビザラインを使った矯正治療で効果を実感しはじめるのはどのくらいからなのでしょうか。前述した通り、インビザラインは一枚でおよそ0.25mm歯が移動すると言われているため、仮に1ヶ月で4枚交換した場合、1mm程度歯が移動することになります。元々の歯の状態によっても異なりますが、このくらいから効果を実感し始める方もいるようです。

一般的には、半年ほど治療を続けたあたりで、歯並びの変化を実感できるようになるでしょう。

変化後の歯並びは事前に確認できる？

当院（渋谷F＆B矯正歯科・東京）では、歯の型取りの際に「iTero（アイテロ）」と呼ばれる新しい口腔内スキャナーを使用しています。iTeroはインビザラインを開発した米国アライン・テクノロジー社が開発した製品で、患者様の負担が少ない方法で歯型の採取ができるだけでなく、矯正治療のシミュレーションも行うことができます。

そのため、実際に矯正治療をスタートする前に、治療途中や治療後のシミュレーション画像を確認することができ、患者様と歯科医師との間で理想的な歯並びに対する認識のズレを最大限に減らすことができるのです。

なによりも、iTeroのシミュレーションは3D画像で確認することができるため、前からの印象だけでなく、歯の後方などさまざまな角度からご自身の歯並びを確認することができます。治療前後の違いが分かりやすいだけでなく、実際に治療の進み方を正しく理解することで、患者様が納得して治療を始めることが可能です。

矯正治療は一般的に長い期間がかかるため、治療経過を予め知っておくことは治療に対するモチベーションを維持するためにも必要なことだと言えるでしょう。

インビザラインによる変化がなかなか現れないときの原因

インビザラインは目立ちにくく、痛みが少ない、手入れがしやすいなどメリットの多いマウスピース矯正のひとつですが、人によっては実際にインビザラインによる治療をはじめてみたものの、変化がなかなか現れないというケースもあります。
その場合に考えられる主な原因は以下の通りですが、効果が実感できないと感じたときには、遠慮なく担当医に相談することも大切です。

マウスピースの装着時間不足

インビザラインでの効果がうまく出ない大きな原因のひとつが、マウスピースの装着時間が足りていないケースです。インビザラインはワイヤー矯正とは異なり、自分で取り外しができるというのが大きな魅力ですが、その一方できちんと自己管理する必要があり、1日20時間以上の装着時間をしっかりと守らなくてはなりません。この時間が不足してしまうと、当初の治療計画通りに進まず、効果がでにくくなってしまうのです。

動かしている歯が奥にあるとき

動かしている歯が奥にある場合も通常よりも効果を実感するまでに時間がかかる傾向があります。例えば凸凹とした歯並びをインビザラインで矯正する場合、最初に奥歯を移動させることで歯並びを整えるためのスペースを確保するため、前歯が整うまでに時間がかかってしまうのです。

奥歯は動いているので、効果が全く現れていないわけではないのですが、見える部分の歯並びに変化が少ないため、時間がかかっていると感じる方もいるようです。

マウスピース交換のタイミングがズレている

インビザラインを使った矯正治療では一人あたり数十枚のマウスピースを作り、歯科医師の指導にしたがって新しいマウスピースへと交換していきます。このタイミングがずれてしまうと治療が失敗するケースもあるため特に注意が必要です。

インビザラインを使った矯正治療は、個人差はありますが、だいたい半年ぐらいから効果を実感できるというのが一般的です。治療途中で気になることや心配なことは、気軽に担当医に相談しましょう。